ロシア語参考書レビュー『大学のロシア語 Ⅰ 基礎力養成テキスト』

ロシア語参考書レビュー 私の一押し

この記事では、独学でロシア語を勉強している私が、実際に購入したロシア語の参考書『大学のロシア語 Ⅰ 基礎力養成テキスト』についての詳しいレビューをお届けします。

『大学のロシア語 Ⅰ 基礎力養成テキスト』

『大学のロシア語 Ⅰ 』に向いている人

『大学のロシア語 Ⅰ 』の対象者は、ズバリ本気でロシア語を学びたいという方々です。こちらの参考書は東京外国語大学が出版元で、テキストのタイトル通り大学でロシア語を学ぶ人を対象者として想定しています。もちろん、大学生ではないけど本気でロシア語を独学したいと考えている人も対象です。しかしながら、ロシアに旅行に行くので、基本的な挨拶やトラベルロシア語を学びたいという方には向かないでしょう。そういう方々には内容がちょっと濃すぎると思います。難しすぎない参考書をお探しの方は、以下の記事を参考にしてみて下さい。
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本書はロシア語の基礎を徹底的にマスターしたいという人のために作られた教科書です。著者が主として念頭に置いている「読者=学習者」は、日本語環境に身を置き高等学校まで英語を学んできて大学でロシア語を専門的に学ぼうとしている学生ですが、そうでなくても一から本格的にロシア語を学びたいと考えている方なら、どなたでも使っていただけます。

『大学のロシア語 Ⅰ 』はどんな内容?

こちらの参考書の内容を一言で説明すると、ロシア語の基礎文法が全て網羅された一冊と言えるでしょう。これ一冊あれば、ロシア語の基本的な文法を理解するには十分だと思います。これまで計4冊のロシア語の参考書を購入しましたが、これが一番内容が濃いです。他の参考書では触れられていなかった細かい文法ルールもきっちり解説されています。すでに別の参考書で基礎文法は習得済みという方も総復習に活用できると思います。以下、目次の写真です。

大学のロシア語Ⅰ基礎力養成テキスト目次1
大学のロシア語Ⅰ基礎力養成テキスト目次3
大学のロシア語Ⅰ基礎力養成テキスト目次4

ロシア語検定試験(ТРКИ - テ・エル・カ・イ)の基礎レベルの語彙をカバー

『大学のロシア語 Ⅰ 』の巻末には単語帳が掲載されています。この単語帳は、本書に出てきた単語を収録しており、ロシア語検定試験(ТРКИ - テ・エル・カ・イ)の基礎レベルの語彙をカバーしているとのこと。ロシア語検定試験の受験を検討している人にも役立つ一冊です。

ロシア語検定試験(ТРКИ)はロシア語能力検定試験とは別のものです。前者はロシア連邦教育科学省の認定試験で、後者はロシア語能力検定委員会の認定試験です。どちらが権威があるのかはよく分かりません。いずれにしても混同しないように。

『大学のロシア語 Ⅰ 』良い点・残念な点

良い点
  • 範囲が広い。基礎文法を徹底網羅。
  • CDがついているので、発音の確認ができる。
  • 解説以外に練習問題がついているので、問題を解きながら理解度を確認できる。
  • ロシア語検定試験(ТРКИ)対策としても有効。
残念な点
  • 重い。結構かさばる。(縦25.5cm × 横18cm × 厚さ1.5cm 全274ページ)※私が定規で測った結果です。微妙な誤差はご容赦下さい。
  • 内容が濃いだけに挫折する人もいそう。完全初心者で独学派はもう少し簡単な参考書から始めてもよいかも。もちろん本気度MAXの人は最初からこれ一冊でもよいと思います。
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『大学のロシア語 Ⅰ 』Amazon での評価

『大学のロシア語 Ⅰ 』の Amazon での評価は、2024年1月現在4.7です。かなりの高評価ではないでしょうか。「ロシア語の学習法」というカテゴリーでベストセラー1位になっています。初版は2013年とかなり前に出版された参考書なのですが、10年以上たっても高評価を維持しているというのは素直にすごいと思います。私自身もこの参考書をとても高く評価しており、ロシア語の独学を進める上で非常に役に立ったと断言できます。

大学のロシア語Ⅰ基礎力養成テキスト amazonでの評価